今回は髪の塗り方の基本と真似するだけで誰でも実践できる透明感のある髪の塗り方を解説いたします。
この記事は
- キャラクターイラストの初心者さん
- 髪の塗り方が分からなくて困っている方
に向けて書いています。
こちらのイラスト、肌の着彩が終わったので、お次は髪を塗ります。
Contents
キャラクターイラストの髪塗りの基本手順
髪を塗るときに踏む手順はたった3ステップ。
- 髪の流れに合わせて影を描く
- 天使の輪の部分にハイライトを描く
- 後れ毛を描く
ね?簡単でしょ?
簡単にクオリティが上がる髪塗りの小技
まずはちょっとしたひと手間で見栄えが良くなる髪塗りのコツをご紹介します。
- 顔の周りの髪に肌色をのせる
- 目や眉にかかる髪は半透明にして、顔のパーツを透けさせる
顔の周りに肌色をのせる
本当に薄っすらと顔の周りの髪に肌色をのせると良い感じになります。
- 髪と肌の境目がうまく馴染んでくれる。
- 肌が鮮やかに発光しているように見えて、健康的に見える。
といった効果を得ることができます。
顔のパーツに前髪がかかるときは半透明に
顔のパーツ、特に目や眉は顔の印象、表情を決めるとても大事な要素なので、髪の毛がかぶって見えなくなると顔の印象が薄くなってしまいます。
そこで、顔のパーツ(特に眉と目)にかかる髪は不透明度を下げて、下のパーツが見えるようにします。
ただし、前髪で顔の表情を隠す場合など、透けさせない方がいいこともあります。
あおい流、髪の塗り方
では、実際に私が髪を塗るときの手順を解説します。
毛先に光を入れる
髪の下地レイヤーの上に通常レイヤーを重ねます。
髪の毛先や頭部のふちのような光が当たる部分に鮮やかな色をボケ足の強いブラシでふんわりのせます。
私は「なめらか水彩」を使用しました。
色は下地の色と色相の近い鮮やかで薄い色(今回は下地が赤みがかった色なのでオレンジ寄りの黄色)なら割とどんな色でもなじみます。
特に黒髪のキャラクターを描くときにここでイラストのイメージカラーを入れるとイラストにまとまりが出ます。
色に深みが出て、絵の完成度があがります。
影①を大雑把に入れる
その上に乗算レイヤーを作って影を入れます。
髪の影は記号的に入れていてあまり光源を意識していません。
まずはざくざく大雑把にバランスを見ながら影を描いていきます。はみ出すことや少々形がいびつでも気にしません。
影①の形を整える
「なめらか水彩」で幅広く影を描いた部分をぼかします。
また、はみ出したところや形がいびつなところを修正して綺麗にします。
影を細く入れている部分はぼかしません。
すべてぼかしてしまうとぼやぼやした印象になってしまい、見栄えが良くないからです。
さらに影②を入れる
影が一段階だけだとのっぺりして、手抜きな印象になってしまうので、もう一段階濃い影を入れます。
影①の上に乗算レイヤーを追加します。
これもあまり光源は考えていません。
線の混んでいるところや髪飾りで影になる部分に意識して入れます。
影③を全体的に入れる
影②の上に乗算レイヤーを追加します。
頭部の上と下が暗く、頭の真ん中くらいが一番明るくなるようにグラデーションにします。
影③をぼかす
ガウスぼかしでいい具合にぼかして馴染ませます。
水彩系のブラシでぼかしてもOKです。
黄色みが強すぎてうまく調和していないなと思ったので、色調補正をします。
赤めに色相を変更し、彩度を下げ、明度を上げました。
髪裏に水色を入れる
通常レイヤーを上に追加します。
右のもみあげ裏に薄くて鮮やかな水色をのせます。
ちょっと濃すぎたのでレイヤー濃度を下げて良い具合にしました。
顔の後ろにあって、裏側の髪だよという意味合いで入れています。
顔周りに肌色をのせる
通常レイヤーを追加します。
顔の周囲の髪の毛の上に肌の色をスポイトした色をボケ足の強いブラシでぼんやりと入れます。
レイヤーの濃度を下げて、肌色が主張しすぎない程度にします。
紙の上に薄っすら肌色をのせることで肌と髪の色馴染みが良くなったり、肌が血色よく発色、発光しているように見えます。
ハイライトを入れる
通常レイヤーを追加します。
天使の輪となる、ハイライトにカラフルな丸を描きます。
普段は同系色3種類くらいで描くのですが、今回は色相の異なる2色にしてみました。
ガウスぼかしで適度にぼかします。
そのままの濃度では主張が激しいので、レイヤー濃度を下げて調整します。
通常レイヤーからオーバーレイに合成モードを変更します。
スクリーンレイヤーを追加します。
今描いたハイライトにかかる形で「不透明水彩ブラシ」で線状のハイライトを描きます。
後れ毛を描く
着彩レイヤーの上にある線画レイヤーの上に通常レイヤーを追加します。
後れ毛を描きます。
スポイトで髪の濃いめの部分の色をとって、後れ毛を描いたり、白で後れ毛を描いたりします。
以上で髪の着彩は終了です。
完成
髪の塗りが完成しました。
こちらが使用した色です。
【さいごに】髪の塗り方
今回は真似すれば描ける、私流の髪の塗り方を解説しました。
髪の毛の描き方は人それぞれ、様々だと思います。
皆さんが自分の髪の塗り方を見つける一助になれれば幸いです。
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